君の病気はおしりのほくろ







「担当医の言うことは聞かないけれど、
あの看護師さんの言うことは聞く。」

小児科病棟で人気の看護師がいました。
32歳、ふつうの男性看護師です。

「1型糖尿病だとわかって、良かったですね。」

糖尿病だと診断された1歳の子供を撫でながら、
子供のそばで泣いている母親に、
彼はそう言葉をかけます。

母親は不機嫌そうな顔で彼を見ています。

「世の中には、治療方法や薬が開発されていない難病で、
命を失う子供たちがたくさんいます。

1型糖尿病は、治療方法も、薬もあります。
この子は、将来、ずっと生きていけますよ。

と診断されたのです。
そう、僕みたいに。」

そうして、この看護師はポケットから、
インスリン注射を取り出します。

この看護師は、1型糖尿病でした。

母親は、さらに涙を流していました。

学校で注射を打つときは、
みんなにジロジロ見られた。

バイキンといじめられた。

いじめられて注射を隠され、
低血糖で気を失い、救急車で運ばれた。

お泊まり遠足に行けなかった。

好きな女に子に、病気のせいで、
告白できなかった。

これからこの子供に待ち受ける困難を、
彼は全て知っています。

だから、退院した後も子供たちは、
この看護師がいる3階の小児科病棟を訪れます。

「注射を打つとき、みんながジロジロ見るんだ。」
「そんなのしばらくすると慣れてきて、誰も見なくなるさ。」

「バイキンといじめられるんだ。」
「そんなの無視してれば、そのうち飽きて言わなくなるさ。」

「いじめられて、注射を隠されるんだ。」
「倒れたふりをして、保健室に運ばれるんだ。
そしたらその子はこっぴどく怒られて、隠さなくなるさ。」

「病気のせいで、お泊まり遠足に行けないんだ。」
「お泊まり遠足の日に、お兄ちゃんと遊園地にでも行こうか!」

「好きな子に、病気のことが気になって、好きと言えないんだ。」
「君はその好きな子が、君と同じ病気だったらきらいになるか?
君の病気は他の人から見たら、おしりにあるほくろみたいに、
なんでもないことさ。」

他の人だったら全く聞き入れない子供達が、
彼の言葉を聞いて、納得して帰っていきます。

自分の病気や人生の乗り越え方が、他人を救うことができる。
自分の経験を伝えることで、救われる人がいる。

あなたの、病気の乗り越え方を伝えて、他の人を救いませんか。

このようにして乗り越えてきたよと伝えたい。
でも、実名を明かせない方、文章が書けない方、
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メール(fwhv5591@gmail.com)
ブログ(tomomisato.blogspot.jp)コメント
まで、ご連絡ください。

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